Dogra Magra (12) (a novel by Kyusaku Yumeno in 1935)

『ドグラ・マグラ』夢野久作

又その先に並んだ数層の硝子戸棚の中に陳列して在るものは……
―並外れて巨大な脳髄と、小さな脳髄と、普通の脳髄との比較(巨大な方は普通の分の二倍、小さい方の三倍ぐらいの容積。いずれもフォルマリン漬)―
―色情狂、殺人狂、中風患者、一寸法師等々々の精神異状者の脳髄のフォルマリン漬(いずれも肥大、萎縮、出血、又は黴毒に犯された個所の明瞭なもの)―

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