Ticket to Ride (inspired by The Beatles song)

『涙の乗車券』
ビートルズの曲に着想を得て描くシリーズ30枚目。
これは、サンフランシスコの旅行中に中華街で見た光景を元にした(下のスケッチブック【サンフランシスコで見た光景】を見てください)。

店の看板は、ビートルズの曲名にちなんだ名前をwikiで調べて中国語で書いてみた。合ってるかな。

你好再見酒家(ハローグッバイ酒家)
早安飯店(グッドモーニング飯店)
里格比粥店(リグビー粥店)
奇幻之旅行社(マジカルミステリー旅行社)

ビートルズは「披頭四樂隊」だそうです。中国語が読めなくても漢字でなんとなく意味を推測できて面白い。「ポール・マッカートニー」なんて漢字にするのが難しそうだけど、ちゃんと「保罗·麦卡特尼」と書いてある。

>> instagram

↑【ケーブルカーに乗ってどこかに旅立つ女の子】
チャイナドレス風ワンピースにゴツいブーツのちょっとパンクな感じのイメージが浮かんだ。

↑【サンフランシスコで見た光景】
97年頃、デンバーからサンフランシスコに3日間ほど旅行に行った。
ケーブルカーに乗っていたら、中華街にさしかかったところで信号待ちで止まった。どこからともなく軽快な音楽が聞こえてきて、どんどん音が大きくなってきたと思ったら、目の前の反対車線にもケーブルカーが止まった。数人がチューバとかギターとかを演奏していて、車内にぎゅうぎゅう詰めの普通の乗客らしき人たちが自然発生的に踊りまくっていた。それを見ていた中華レストランのおじさんも、それまで店の前でキャベツか何かをでっかい包丁で刻んでいたのだけど、いきなり音楽に合わせて踊り始めた。早い太極拳みたいな動きで包丁を振り回しながらダイナミックに踊っていて、周りの歩行者も笑って見ていた。そのうち信号が青になり、踊る乗客とバンドを乗せてケーブルカーは離れていった。5秒くらいの出来事だったかもしれないけど、妙に時間が引き延ばされた感じで、白昼夢を見たようだった。いかにもアメリカ的な出来事で、よくありそうな事ではあるけど、それでも何か不思議な余韻だった。